自主稽古の後、『忠臣蔵・OL編』と『ヤルタ会談』の転換の練習、OL自主稽古、そして、転換も含めて2演目のゲネプロ。一年振りに観たOL編は、やはりおもしろかった。
パルテノン多摩に五反田団の『びんぼう君』を観に行く。何度も観ている作品だけど、お父さんに感情移入して観たのは、今回が初めてだった。名作だなぁ、やっぱり。
バラシを手伝って(と言っても、15分ほどで終了)、帰路につく。五反田団の人たちは夕方からのレセプションに出るから残ってるし、お客さんとして観にきていた友人たちはもうすでにいなくなってるし、なんだか急にさみしくなってしまって、友の一人に電話していまどこにいるの、何してるの、と聞くと、「歩いている」という返事。あぁ、この人はこの人で、一人で多摩を楽しんでるんだなぁと思うと、なんとなく気が楽になった。
ゆうべなかなか寝れなくて、きょうはなかなか起きれなかった。
『山羊』のゲネを見に行く。富士見では、広いスペースの中に島のようにセットが浮いていた。あの装置がどういうふうにアゴラに納まるんだろうと興味津々で行くと、セットが周囲に広がっていって、劇場部分までセットのように感じさせて、なかなか広がりを感じさせる装置になっていた。
『ヤルタ会談』は、きょうも通し稽古。
私が翻訳した『劇作ワークブック 戯曲の書き方を学ぶ13のレッスン』(発行/日本劇作家協会 発売/ブロンズ新社)が、無事発売の運びとなったそうで、見本が送られてきた。ぱらっと見た途端に誤植を発見し、ちょっとめげる。でも、本が出たことのほうが、嬉しい。これは、ワークブックという名のとおり、ホントに実践的な本で、なにしろ、訳していた私に一人芝居(といっても3分間の1シーンですが)が書けたくらいである。
夜、友とチベット料理を食べる。美味しかったけど、おしゃべりに夢中で、あんまりちゃんと味わわなかったかもしれない。またやりたいな、晩餐会。次は、上野の美術館でフェルメール(いま作品が来ている)を見て、それからフェルメールの映画も見て、みたいなのもいいね、とか話す。でも私はとりあえずもう5月後半まで時間がとれない。今年は、なんだかずっと忙しい。演劇で忙しいので、いやではない。
『ヤルタ会談』は、通し稽古。私が「ポーランド」と言うべきところで「ドイツ」と言いかけてしまった以外は、おおむね順調。
稽古後、照明班で照明シュート。私は、つり込み(機材を設置する)はできるけど、シュート(光の方向や大きさを調整する)は、ぜんぜん経験がない。きょうも、脚立の移動とか、不要になった照明器具を取り外すとか、コードを延長するとか、私がやったのはそのくらい。
ヤルタの椅子がきしむのが昨日から問題になっていたのだが、ネジがゆるんだとかではなくて、新しい絨毯と、椅子の脚裏がこすれて音が出ていることがわかり、その対策を講じる。これで次回からきしまないはず。
なんか、忙しいは忙しいんだけど、気持ちが妙に間延びしている。
『ヤルタ会談』稽古。早めに着いたので、その前の『忠臣蔵・OL編』の稽古を観る。俳優の力って、ある。おそろしいほど、ある。私も頑張ろう!と思った。
ヤルタは、アタマから稽古していって、1場がだいたい終わったあたりで、演出家が、あしたは、通し稽古をやる、と言う。このくらい出来ていればいきなり通し稽古でOKと思ったんだなと思うと、あぁ、きのうとか自主稽古をやっておいてよかったぁ!という気持ちと、そんなに安心させといてもし明日ガタガタだったら大変だ、というプレッシャーと、両方感じる。ヤルタチームの我々3人は、結構小心者の集まりなのである。
自宅の最寄り駅まで帰ってくると、偶然、友2人に遭遇。飲みに行こうか、と入ったお店で、さらに別の友に遭遇。わー、こんなことってあるんだね。その3人めの友が、カリフォルニアから来ている友人という人を連れていたんだけど、私の新しい髪型が話題になったときに、
「つい最近髪を切ったんだけど、この前髪、私の夫は『ロミュラン人みたいだね』と言ってます」
と言ったら、カリフォルニアの彼女がぷっと吹いたので、おー、この人はスタートレック知ってるのね、と嬉しくなった。話してみると、TNGがいちばん好き、好きな登場人物はデータとピカード、というところも私とおんなじで、スタートレックずきな人に出会えてたいへん嬉しかったです。
春風舎にて『ヤルタ会談』自主稽古。明日から、演出家がついての、いわゆる、稽古、が始まるので、その前に台詞とか動きとかを確認するため。それにしても、きのうに引き続き寒い一日だった。早くまた暖かくなってほしい。
5月の『ヤルタ会談』にむけて、髪を切る。ショートボブ。毛先にパーマが残っていて、ちょっと、はねている。前髪も、とっても短くなった。
開演1時間半ほど前に、『山羊』の劇場に。私はもう特にすることもなく、皆に挨拶して、あとは受付を手伝う。7時開演。後ろのほうの席で観る。ストーリーは全部知っているわけだけど、飽きなかった。力のあるストーリーって、あるんだな。人物の表情とか動きとか声の感じとか、興味深くて、引き込まれて観ていた。
『山羊』関連の翻訳の作業が予定より長くかかって、ゲネプロに遅れてしまった。後ろの扉からそっと入ると1場の終わりだった。たまたま世田谷美術館のジェームズ・タレル展のTシャツを着ていっちゃって、これは一部が蓄光になっているので、暗闇でぼーっと光る。暗転になり、あわてて上着でかくした。
帰りは、駅と電車の中とで、バリーと打ち合わせ。なんとか終了。よし、これで今夜メールを送れば、『山羊』翻訳者としての私は、やっと一段落だ。
午前中、あなざ事情団稽古。といっても、きょうは、今後どうやってやっていくか、三人でミーティング。
その後、『山羊』の稽古を見に富士見に行く。夜は、通し稽古。オールビーのこの戯曲の大きさ、その中での人間の小ささ、それが印象に残った。
アトリエ春風舎で、『忠臣蔵・OL編』と『ヤルタ会談』の仕込み。午前中は炊き出し班として、昼食の準備をした。カレーとダイコンサラダ。午後は、照明つり込み。春風舎での照明仕込みに参加するのは、私はきょうが初めて。「引き回して」とか「あおって」とか、知らない用語がなんだかいっぱい出てきた。4時過ぎに解散。
午後から、『山羊』の照明仕込み。でも、行ったら、しばらくはそんなに人手がいらないと言われ、翻訳のほうの仕事を夕方までする。照明のシュートが始まるので呼ばれたところで、当日パンフレットの翻訳(私が翻訳したわけではありません)の件でも呼ばれ、あぁどうしてものごとは一度に忙しくなるのだろう。9時過ぎに帰路につく。
ひと月ほど前に髪の色をちょっと明るくしてみたんだけど、もうそろそろ根本の黒いのと、白髪の白いのと、染めた髪の茶色いので三毛猫のように(あくまでも主観ですが)なってきたので、暗い色に染めた。
夜公演に、ものすごく昔の知り合いが見に来てくれた。
若手公演『東京ノート』は、きょうでおしまい。終演後、バラシ。その後、次にアゴラで公演するあなんじゅぱすの客席組みをみんなで手伝う。同時進行で、あなぱの照明つり込み。11時過ぎから打ち上げ。終電で帰宅。
昼公演に、すごく昔の知り合いが見に来てくれた。
きょうは夜公演1回のみ。ゆっくり劇場に行く。
きのうに引き続き、きょうも、4時と8時と2回公演。
名前の漢字の説明って、人それぞれ工夫していておもしろい。明奈さんは「明るい奈落」、麻依さんは「麻薬の麻、依存の依」と言っていた。安部さんは、「安い部屋と書きます」。私の名前の弘子の「弘」は、「弓偏にム」というとだいたいわかってもらえる。一時期言っていた、「数字の36に似た漢字です」という説明は、不評だった。というか、だれもわかってくれなかった。
きのうで仕事が一段落したことはしたんだけど、まだやることが残っていて、今週いっぱい引き続きわさわさしそう。
きょうは4時半に家を出ればいいので、それまでがっつり仕事をするぞ!と思っていたが、どうにもこうにも進まない。THE SHAMPOO HATの赤堀さんが、自分の劇団の掲示板(ほとんど赤堀さんの日記)に、自分の仕事のしかたが「夏休みの子供のよう」だと書いていたけれど、私もまさにそんな感じ。仕事をしないで、通販で下着を買ったりしてしまった。
そういえば、そのオンライン販売のため、会員登録をしなきゃいけなくて、パスワードを設定するんだけど、そのパスワードを忘れちゃったときのために、自分しか正しい答えを知らない秘密の質問と秘密の答えを決めておくことになっていて、でもその秘密の質問が4択なので笑った。「あなたの出身地は?」「誕生日は?」「母親の旧姓は?」「通っていた小学校の校名は?」のうちから質問を選ぶ。こんなの他人だってすぐ調べられちゃうんじゃなかろうか。他のオンラインショッピングのとこでは、質問自体も自分で書き込むことになっていたけど、どちらかというと、そうあるべきなんじゃないだろうか。
きょうの『東京ノート』は、Aチーム。見にきてくれた友に、若手公演にどうして出ているのか、と聞かれたんだけど、なんかタイミングがずれたかなんかで、答えないで帰ってきてしまった。そういえば、今回一緒にやっている新人の人にも、前同じことを聞かれたなぁ。この若手公演に私が参加した(若手公演は、基本的に、希望した人が出演できる)理由は、作品が『東京ノート』だったから。由美(田舎から出てくるお姉さん)の役を10年以上やっていて、この作品は、私にとってけっこう特別な作品だ。だから、『東京ノート』には、できるだけかかわりたい。だからである。それに、お姉さんの役をやれない年齢になっても出演したいので、その可能性を広げたい、という野望もあるのである(でも、どの役をやりたいと希望したわけではありません)。
『東京ノート』の集合の前に、『ヤルタ会談』自主稽古。この作品をやるのは、昨年の10月以来だ。1回ざっと読み合わせしているうちに、なんとなく、動作とか視線とか、思い出してきた。苦手ポイントがあいかわらず苦手で、共演者にあきれられた。
『東京ノート』は、Bチーム。疲れたので、すぐ帰路につき、でも、いえの人といえの近くでちょっと飲んで帰った。
1時集合だったので、ゆうべは久しぶりにゆっくり眠れた。とはいってもまだ眠かったらしく、電車で座れたら下車駅まで爆睡。
きょうの公演は、昼Aチーム、夜Bチーム。私はどちらも同じ役で出ている。AとBとちがう役をやっている人に比べたら少し楽かなと思っていたんだけど、相手役の台詞のタイミングとか、どの台詞とどの台詞が重なるというのとかがチームによって微妙にちがうので、似ている分だけむずかしいかもしれないと、劇場入りしてから気づいた。
友の感想を聞いて、少しへこんで帰宅。
朝10時開演でBチームのゲネプロ。返し稽古をして、少しごろごろして、3時開演でBチーム初日。無事終了。夜はAチーム公演。京都在住の友が見に来てくれて、数人で飲む。私の演じている役に関する感想は、「いるよね、ああいう、昔とんがってて、いま意地悪なこと言う人」とのこと。
朝10時開演でAチームのゲネプロ。これは、お客さんがいないだけで後はすべて本番の公演通りに行う、というものだ。ゲネの後、私のキルトのあった位置には小さめの版画が掛けられることになった。キルトはでもボツではなくて、2階部分の、木とボルトナットでできたオブジェ(通称ぐるぐるさん)の隣の壁面に飾られることになった。そこに設置されてみると、大きさ的にも色的にもとても合っていて、よかった。
ゲネの後は装置の直し作業、昼食をはさんで、Bの自主稽古(出はけを中心に自分たちでざっと通した)、Aの自主稽古(ゲネでダメだったところ)を終え、ちょっともうバテバテになってしまった。歳を感じた。稽古場で小一時間眠り、復活。そして、Aチームの初日。
9時から『東京ノート』仕込みだけど、ゆうべ照明班だった人は12時作業開始でよいことになっていたので、少しゆっくり行く。仕込みは、まだまだ佳境だった。だいたい建て込みが落ち着いてから、3階のエレベータ前に私の「アートキルト」を飾ってもらった。すごくかっこいい。
演出家のスケジュールの都合で、6時半頃、場当たり稽古開始。明日ゲネ・本番のあるAチーム中心。Bチームの人は、登退場のきっかけや、歩く距離の関係で増えた台詞などを、自分の台本に書き込んでいく。
稽古終了後、演出家から、キルトはダメかもしれないと言われる。あの場所には、もっと小さい、覗き込んでみるようなものがよいとのこと。あらら、残念。
劇場で別行事があり、その終了後、撤収と『東京ノート』搬入。その後、私も含む照明班は、吊り込みまで終わらせる。休憩時間中、ジェスチャーしりとりに興じる。みんなに見られているとどんどんパニックになって、「ん」がつく言葉かジェスチャーで表せそうもない抽象概念しか頭に浮かばなくなった。
12時からA通し稽古。夕方にBも通し稽古。
なにがあったか覚えていない。
Aチームの稽古は、前半(1場、2場)。Bチームは、通し稽古のみ。大きな問題は、なし。
夜、五反田団『ながく吐息』を見る。初演もおもしろかったけど、再演で密度がきゅっと濃くなった感じがした。外に出ると、道路が雨でぬれていて、五反田団の世界が劇場の外まで広がったような錯覚にとらわれた。
自主稽古の日なんだけれど、私はお休みにさせてもらって、昼は東京タンバリン『たゆたう』、夜はMODE『逃げ去る恋』を観る。行ける可能性のある日がきょうしかなかったので。同年代の俳優ががんばっているのを見ると、私もガンバルゾ!と元気になる。
Aチーム初通し稽古。すんごい緊張している人もいた。私はそうでもなかった。たしかにこの座組みでこの役でやるのは初めてだけど、『東京ノート』は私には、10年以上も付き合って、よく知っている作品だからなぁ。とはいえ、気分の高揚は感じた。初めての通し稽古が終わって。
ピアスの穴をあけたのは高校生のときだから、もう20数年まえのことだが、一年半ほど前に右耳の穴がとじちゃって、最近は左だけピアスをしていた。また両耳にしたくなってきのう右に穴をあけた。そしたら、でも、いましたい、いま左にしているピアスの、もう片方をどこにしまったのか、まったく思い出せない。なんてこった!
きょうから、若手公演の稽古は、場所がアゴラになった。といっても劇場が使えるわけではなくて、アゴラの稽古場にパネルの位置とかをバミッて稽古するんだけど、居なれた場所は、やはり落ち着く。