少し前にどこだかで、「仕事をお願いしている相手に『時間がなくてまだできないので、締切を延ばしてほしい』と言われているが、その人の日記を見るとなんだか毎日楽しそうなんで釈然としない」というようなことを書いてあるのを読んだけど、これは、むずかしい問題を含んでいると思う。釈然としない側の気持ちもわかるけど、公開する日記って、程度はいろいろかもしれないけど「虚構」だと思うんだよね。「虚構」は極端かもしれないけど、少なくとも、何を書いて何を書かないかということはやっぱり選択して書いてるでしょ? そのことも考えないと、釈然としないでいらいらした分だけ損しちゃった、みたいなことになりかねないんじゃないかな。
ずいぶん前に、ヨーロッパのおみやげにケッパーの塩漬けを1パックもらった。刻んで隠し味的に使うといいよ、と。これ、重宝してます、ありがとう! きょうはタマネギ、ダイコンのせん切りを炒めて、鮭のほぐし身とこのケッパーを混ぜてスパゲッティーの具にしたけど、なんにもないときは、ゆであげたスパゲティーをマヨネーズとコショウとケッパーであえただけでも美味しい。
正月に私の実家に行ったとき「このリンゴは、ぼけてるね」と誰かが言ったのを、いえの人が理解できなかった。果物がぼけるって普通に言うと思ってたので、あれ?っと思ったんだけど、きょうアルクのウェブサイトを見てたら、長野方言として出題されてるじゃないの。へー、これ、方言だったのか……。じゃ、リンゴがぼけてるって、長野弁以外じゃなんて言うのさ?(アルクのページの「正解」はちょっと意味が広すぎると思う)
しかし、「せう」「つめっかく」「おとこしょ」などという懐かしいコトバを見ていたら、なんだかいろいろと思い出してきた。「のふとまる」とか、「ひっかすばる」とか、「もうらしい」、「しょうしい」、「はーるか」、「げっとに」……、長野の言葉ってあんまり共通語と変わんないよなんて普段ひとに言ってるけど、結構あるわねー。
偽ピェンローを作る。妹尾河童のピェンローという有名なナベがあるんだけど、作り方をちゃんと見ずに適当に材料をそろえて適当に作ったので「偽」というわけ。本物とは、だいぶちがうよ(あとで調べた)。
ざく切りの白菜1/4を水と日本酒で煮て、沸騰してきたら、豚肉(この歳になるとバラは脂がきついのでロース。薄切り)と鶏肉(モモぶつ切り)それぞれ200〜300グラム、エリンギ1パック(縦に手で裂く)を入れ、さらに煮る。最低30分くらいかな。春雨を熱湯で戻して短く切ったものを最後に投入し少し煮てできあがり。各自の器にとって、塩と七味唐辛子で好みに味つけして食す。この分量で、うちの土鍋(8号。2〜3人用)いっぱいになった。
DM作業のせいか稽古のせいかわからないが、起きると筋肉痛だった。いずれにせよ、こんな程度のことで筋肉痛になっていてはまずいのじゃなかろうか。
Death of a Celebrity読了。事件そのもの以外のあれこれがけっこう面白かった。ヘイミッシュと上司の関係が、「ヘイミッシュを妬み、憎んでいるブレアが、なんとしてもヘイミッシュに手柄を立てさせないようにがんばる」というワンパターンから離れていたのが、いちばんのポイント。ブレアに替わってインバネスからやってきたカーソンが捜査の指揮をとり、ヘイミッシュの能力をうまく取り入れようとしたり、やっぱり見込み違いだったと捜査から外したり、そうこうするうちやっぱりコイツは凄いと思い直して重用したり、そしたらヘイミッシュのすぐ上のジミー・アンダーソンだのハリー・マクナブだのから不平が出てまたヘイミッシュを外したりしながら、ロックドゥーとヘイミッシュをだんだんに理解するようにもなり、でも最後にはブレアが戻ってくるのでカーソンはインバネスに帰っていく――とこういうダイナミズムが、よかった。
女性関係もいろんな動きがあり、飽きさせない。ただし、この作品にも前作Death of a Dustmanの内容に触れている箇所が出てくるので、未読の人は要注意である。
青年団やアゴラのDMの作業があり、数種類のチラシをまとめて束にしたり、それを封筒に入れたり、糊付けしたり。私は1時間遅れて参加したので5時間働いたんだけど、もうぐったりしてしまった。体力が落ちているのかもしれない。
夜は、デスロック稽古。引き続き、『アルジャーノンに花束を』のテキストを使って。前回と同じく、声を潰しかける。なにをやってるんだろうか、私。
用事があり、昔住んでた街に行く。案外変わってなかった。
『山羊――シルビアってだれ?――』の翻訳台本って、稽古用に英日対訳で作ったままで、いつか日本語だけの版を作ろうと思って途中のまま放ってしまってあったんだけど、ついでがあってきょう「えいや!」と一気にその作業を終わらせた。上演のときに演出サイドが変更したことや追加した台詞は、本文からは外し、注の形にしておいた。やっぱりその辺は演出の仕事で、翻訳という範疇をこえると思うので。
それは一つ例を挙げれば、「合いの手」的な台詞の挿入。日本語は、英語に比べ、人がしゃべってるあいだにうなずいたり相づちを打ったり、「へー」とか「ほう」とか「はいはいはい」とか、とにかく「私はあなたのしゃべっていることを聞いていますよ」というサインを頻繁に出す言語なので、長い台詞のあいだ他の人がまったくしゃべらないと日本語の会話としてかえって不自然になる。そういうところに演出がちょっとした台詞を足したりしたのである。
しかし、懐かしかったです。俳優がどういうふうにこの台詞をしゃべったか、というのが、ありありと思い出されて、ホントに懐かしかった。もう3年近くも前になるのか……。
少し韓国語の勉強をした。相変わらず、パク・カンジョンさんのインタビュー記事を訳してみている。平田オリザの『東京ノート』を初めてリーディングしたときに「なにこれ、ミュージカルでもないのに俳優が20名!?」みたいな反応があったみたいなことが書いてあって、ちょっと面白かった。
東京デスロック稽古。今回の公演は、「inspired by アルジャーノンに花束を」ということで、台本は追々多田くんが書くんだけど、いまのところはダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』をテキストにして稽古している。作・演出の多田くんの試してみたいあんなことやこんなことを、次々みんなでやってみた。全体像がつかめないっていうのも、面白いもんだな。
歯医者へ。インプラントの裏側がよく磨けていないと言われた。先週寝込んでいたからなー。これからがんばって磨きます!
熱は平熱。でもなんだかまだ、めまいっぽい1日だった。
三条会『ひかりごけ』観劇。開演直前に通路にまでお客さんが入って、一瞬息苦しくなり、観劇をあきらめて出てしまおうかと思ったけど、帰らないでよかった。死んでいった3人の男たちも、それ以外の3人が姿になり声になりして複合的に演じた船長も、くっきりとしていた。
終演後、友とお茶。のはずがご飯。ウィルキンソンのからいジンジャーエールがメニューにあったので、それも頼む。病み上がりに美味しい。
朝方に、あ、治ったと思う瞬間が来た。まだ少し熱はあるのでおとなしくはしていたが、何日かぶりでシンクにためた食器を洗ったり洗濯機を回したりした。
Death of a Macho Man読了。P.12(他の事件への言及がある)は半ページほど読み飛ばす。P.201にDeath of a Charming Manの事件概要も載ってた。というか、1冊の本の内容をある人物のたった1つの台詞で説明しちゃうって、これ、作者度胸あると思う。なんかすごい。
熱は、37度台。
熱、37度台。やっぱ明日のスキーは無理だったね。せっかく取った新幹線の切符も払い戻す。一緒に行くはずだった友よ、すんません! また今度ぜひ!
熱出して寝ながらDeath of a Charming Man読了。こないだ同じシリーズのDeath of a Scriptwriterを読んでたとき中にCharming Manの事件のネタバレ記述があって、犯人も概要もわかっちゃっていたので、そんなケチのついた話はさっさと読んで次に進もう(ヘイミッシュ・マクベス・ミステリーは、すでに20冊以上出版されている)とがんばって読んだのである。犯人がわかってて読んだ割には楽しめた。それで、やっぱこのシリーズおもしろい!と思って、Death of a Macho Manを読み始めたら、始まって早々プリシラがヘイミッシュに、
「だってあなたはダレダレとナニナニしたじゃない。しかもあの人は人殺しだったじゃないの!」
うわ、また別の事件への言及! かんべんしてください。シリーズ第1作の出版から20年経って初めて読み始めて、ネット書店で見つかった順にとにかく読んで楽しんでいる読者の身になってもらえないでしょうか、M.C. Beatonさん!
Macho Manはシリーズ第12巻で、それより前の巻でまだ読んでないのが8、9、11だから、そのどれかだな、これは。まぁ、今回だいぶ集中してこのシリーズ読んだから、この3冊が見つかるまで、しばらくまたお休みしようかしらね。
目ざめて少し気分がよかったが、熱は38.5度。金曜に一泊でスキーに行く予定にしているのに。近所の病院に行く。症状を聞かれ、熱の他は、
「頭が痛いです。はい、熱のせいみたいな感じの頭痛です。あと関節も痛いような気がするんですが、ゆうべ、固い椅子に2時間くらいかけていたのでそのせいかもしれません」
結局、熱以外にほとんど何も症状がないわけで、インフルエンザの検査もしてもらった(鼻に細い綿棒のようなものをつっこまれた。痛かった)けど「いまのところ陰性」。出たのは解熱剤と胃薬のみ。
薬を飲んで寝ていたら熱が少し下がったが、なかなか平熱とまではいかない。どうする?スキー。明日1日でもし熱が下がっても、病み上がりで寒いとこ行って激しいスポーツをするのは無理だろう。残念無念だがやめることにして、一緒に行くはずの友にメール。
贅『煙の先』を見に渋谷に行き、ギャラリールデコに向かおうとして道に迷う。というか、目の前に見えている景色が絶対にまちがっていることはわかるんだけど、どこに行ったら正しい景色にたどり着けるのかわからず、電話で友に教えてもらってやっと会場へ。もう開演5分前くらいだったので、座り心地のよさそうな椅子は満席で、最後列の丸椅子に案内される。
目の前で展開されている演劇はおもしろいのに、なんだか立て続けに生あくびが出るなぁと思っているうちに寒気がして気分が悪くなり、終演とともにまっしぐらに帰宅。熱っぽいので計ってみると38度を超えている。うわ。冷えピタを貼ってうんうんうなりながら横になっても眠れなくてぐずる。バファリン2錠飲んでやっと寝る。
アゴラ劇場に照明の仕込みを手伝いにいく。夕方終わって、なんだか不思議な組み合わせで飲んで、ぶっちゃけた話などもして、なかなかよい気分で帰宅。
ヘイミッシュ・マクベス・ミステリー Death of a Scriptwriter を、きのう読み始めてしまって、とまらなくなって、きょう夜電車の中で読了。それほど手の込んだ殺人ではないけれど、ロックドゥーの近くの小さな村でTVドラマの撮影が始まって巻き起こるあれやこれやのカラフルな描写が飽きさせない。だけど同じ村が舞台になっている別の事件(これより4年前に発表されているDeath of a Charming Man)の概要と犯人が本文の途中に出てきて、慌てた。ネタバレ! まだ読んでないんだよ、私は、その本! 英語の勉強として面白かったのは、似たような意味の言葉の区別。
"English, Scottish, we're all British." (P. 16)
(「イングランドだスコットランドだ言っても同じイギリスなんだし」)
"You're only playing a sex scene, not performing it." (P. 92)
(「セックスシーンを演じるんで、セックスするわけじゃないからね」)
She meant to be gracious but came across as patronising, and Mr. Patel was quite curt. (P. 93)
(自分では愛想よくしているつもりが恩着せがましい態度に見えるので、パテール氏の応対は素っ気なかった)
2つめのやつは、playとperformのちがいということではないのかな?
夜、すごくおいしい店で秘密会議。海苔のパスタが絶品だった。
「テルミン大学創立2周年記念 教授、弟とライブ」というイベントがアトリエヘリコプターのロビーであり、いえの人がゲスト出演するので、私はローディーとなってアンプやら衣裳やら運んだりコンビニにおつかいに行ったり。
ライブは2時と5時の2回。教授のストイックなトークと演奏、弟の不思議なピアノ、ゲストの高度に専門的なのにわかりやすい説明と実演で、短くも盛り沢山な催しとなった。テルミン2台とピアノでの『花』が楽しかったな。
そこから妄想がふくらむんだけど、複数台のテルミンで、ピアノ伴奏で、ミュージカルの曲なんかやったら楽しいんじゃないかしら。『ウエストサイドストーリー』とか。
10時起床。コンピュータが立ち上がらなかったり、立ち上がってもじきにフリーズしちゃったり。気を落ち着けてもう一度、「お願いします」と念じながら起動したら大丈夫だったので、慌てていろいろなもののバックアップをとった。人はいつか死ぬし、物もいつか壊れる。自分のパソコンが動くってこをあんまり当然と思わないようにしよう。ありがたみを忘れないようにしよう。
きれいにして出掛ける用事があり、髪をブローして、メイクもして、服装にも気を配って出掛けたけれど、なんだかこういうのすごい久しぶりな気がする。というか、こういうのすごい久しぶりってのはどうなのよ。電車に乗らない日もメイクするようにしてみようかしら。
10時起床。資源ゴミを出す。
アマゾンから、ヘイミッシュ・マクベス・ミステリーが5冊届くが、梱包を解くとすぐさま読みはじめてしまいそうなので、あえてそのまま玄関に放置する。
夜中の2時から元スーパーチャンネルで『スタートレック:ディープスペースナイン』の放送があり、きのうの第1回に引き続き、きょうも見てしまう。以前見たときは、ワームホール内でシスコが異星人とコンタクトするあたりがあまりに観念的で飽きてしまったんだけど、今回は楽しめた。自分たち人間というのがどういう種族なのかということを異星人に説明することによって、自分が過去にとらわれていたことに気づき、新しい一歩を踏み出す――いい話じゃん。ま、私の受け取り方が、変わったんでしょうね。もうストーリーがわかっているからどこがポイントかわかって見てるということもあるし、前はTNG中心にスタートレックを見てたからDS9は建物にも人物にもいちいち違和感があったんだけどもういまはカーク船長のやらアーチャー船長のやらヴォイジャーやらいろんなスタートレックを知ってるからそんなふうには感じなくなっているということもあるんだと思う。
きょうも10時起床。でも何度か昼寝もしてしまった。なんだかちょっと熱っぽいせいだと思う。
翻訳の仕事をいま1本やっていて、作者宛てに問い合わせのメールを書きまくっている。そんなこともわからないでこの人バカなんじゃないの?と思われたらどうしようという不安もあるけど、あいまい、あやふやのまままちがって訳すより、疑問点をきっちりつぶしたほうがいいと信じてがんばってる(ま、時と場合、相手によりけり、ということはわかっているつもりです)。
「早寝早起き」めざし、ゆうべは早く寝たので、きょうは10時起床。目標達成! 寝過ぎて腰が痛いや。
「白菜やネギや豚肉の入った味噌味のナベ」が食べたいとのリクエストに応え、そのようなナベをつくった。他の具は、ダイコン、ニンジン、タマネギ、シイタケ、結びコブ、イワシつみれ。味つけは、韓国味噌、日本酒、コチュジャン、塩。
どっちがどっちなのか、なんかいつまでたってもちゃんと覚えられない単語がある。備忘のため、ここに書いておきます。
dram 酒。「ちょっと一杯やろうよ」とかの「一杯」。ヘイミッシュ・マクベス・ミステリーに頻出。最後の2組は最初にあいまいに覚えちゃってごっちゃになってる分だけど、それ以外ではやっぱり母音の区別とか日本語にない子音とか、そういうところが弱いね。ま、ぜんぜん区別がつかないわけじゃないんですが……。
drum ドラム
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grub 食べ物。ツバメ号シリーズの子供たちがよく使ってる。
grab 強奪、わしづかみ
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banish 追い払う
vanish 姿を消す
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corroborate 裏付ける。ディスカバリーチャンネルとかの、犯罪再現番組に出てくる。
collaborate 協力する
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convertible 変換可能、オープンカー
compatible 互換性がある
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cloak 外套、クローク、覆い隠す、遮蔽する。「遮蔽」はスタートレックに出てくる語。
croak 不平を言う(こぼす)
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delibarately 故意に
desperately 必死で
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spontaenous 自発的な
simultaenous 同時に起こる
来週いえの人がテルミンコンサートにゲスト出演するにあたり、きょうはそのリハーサル。私は、荷物運びを手伝いがてら、見学に行った。途中でストーブの灯油がなくなって外より寒いくらいになったのはちょっとつらかったけれど、生ピアノでのテルミン演奏、テルミン二重奏を聞いて、贅沢な気分だった。
翻訳の仕事をする。問い合わせのメールを書く。
きのうときょうと、TOSを1本ずつ見た。どちらも未見のエピソードだった。きのう見たのはThe Omega Glory(コム人とヤン人の世界の話)、きょうのはBread and Circuses(20世紀のローマ文明の話)。これ、どちらも、地球と同じような環境の惑星で地球と同じように文明が発達したという前提になってるみたいで、合衆国憲法まであるってのは(前者)いくらなんでも都合良すぎるんじゃないのと思うけれど、SFというジャンルを使って人間ドラマを描きたいというロッデンベリーの方向性のよく出たエピソードである。後者ではthe Prime Dirctive(「艦隊の誓い」)の具体的な文言が出てきていて、それも興味深かった。
町田のオカダヤが2年前くらいに閉店したんだけど、実は2006年の秋に別のビルで新装開店していたということを、昨日だったか古い友の日記で知り、きょう、行ってみた。コットン生地コーナーになかなかよさそうなものがたくさんあった。いまは買わないけどね。新宿まで行かなくてもここでけっこう用事がすみそうなのは、嬉しい限り。きょうは、毛糸とかぎ針を購入。いま細編みをぐるぐる編んで帽子を作るのにこっているので。
TOSを1本見る。はじめて見るエピソードで、
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と、この上の文が途中で終わっちゃってることに、最近気づきました。どのエピソードを見てどんな感想を書こうとしていたのか、まったく思い出せません。(2007年2月25日記す)
きょうはオムトンのかわりにテルミンミニコンサートが入るので、また『新年工場見学会2007』へ。最終日のせいか、能(のニセモノ)も狂言(のニセモノ)もさらにメリハリがついてパンチのきいた作品になっていた。
ヘイミッシュ・マクベス・ミステリーのDeath of an Addict(中毒者の死)を読み始めたら、やめられなくなって、朝までかかって読んでしまった。タイトルになっている事件(貸別荘の住人トミーがヘロインの過剰摂取で死亡。これは事故かはたまた殺人であるのか)とヘイミッシュが大物密売人になりすまして大活躍する部分と、関連がなくはないんだけどそれにしてもきれいに2つに分かれてしまっているのが小説の構成としてはどうなんだろうと思ったけれど、ハリウッド映画のように楽しませてくれる作品で、ヘイミッシュのファンは大満足だと思う。妻の役を演じるオリヴィアが、年齢はヘイミッシュと一緒くらいだけど階級は警部で、警察組織の中で女であることがどういうふうに大変なのかとか、女性の上司とどう接したらいいのかとか、そういう現代社会の問題を扱っているのも興味深い。1999年の作品とのことで、自動車電話やらワープロやらといういまとなっては懐かしいアイテムが登場している。
新幹線で戻り、五反田団の『新年工場見学会2007』へ。前田くん、岩井さんのMC快調。能のニセモノも狂言のニセモノもおもしろかった。オムトンライブ、さすがの実力。アーバンスリーの復活も嬉しかった。アーバーンスリーも伝統芸能みたいにずっと続いたらいいなぁ。
自分で編んだ帽子をかぶっていたら、友が欲しそうな目で見ていた。じゃぁ編んであげよう、サイズはどのくらいかな?と思って、試しに「これじゃ大きいよね?」とその帽子をかぶせてみたら、私より似合うじゃないのさ。もう、そのまんま、あげちゃった。
いえの人と2人、私の実家へ。新幹線の窓から、雪化粧の浅間山が見えた。長野から乗った長野電鉄では、小田急のロマンスカーの車両が導入され、「特急 ゆけむり号」となって走っていた。
その車中、「次は、北斎と栗の街、小布施(おぶせ)です」というアナウンスがあり、なぜ北斎と栗なのかをいえの人に説明している中で、岩松院にある北斎作の鳳凰の絵は八方にらみといい、どこから見てもこっちを向いているように見える、と言ったら、
「絵だからね」
正面を向いている絵や写真はどんなに斜めから見ても自分のほうを向いているように見えるんだってね。ぜんぜん知りませんでした。実際に免許証の写真を見せながらの説明で大変納得がいったけど、子供の頃岩松院の本堂に寝転がって天井の絵を見て「ホントだ、どこから見てもこっち向いてる。北斎すごいー」と思った私の気持ちをどうしてくれるのさ、という気もした。
なんか、気づいたら2時とかで、年があけていた。朝まで起きていて、それから寝て夕方起きて、近所のスーパーに行ったら休みで、駅のスーパーに行ったらやっていて、うなぎとかしゅうまいとか買って帰ってご飯を食べた。明日帰省するので、荷造りして、寝る。