午後、稽古場での最後の通し稽古をした後、撤収、搬出。
きょうは、通し稽古を2回した。この稽古場も、あしたでおしまい。
稽古場に向かっていた、2時少し前は、雨のピーク。むこうのほうが白くぼやけていた。道路は桜の花びらだらけ。
「エクリプス」の稽古は、最近は毎日1度は通し稽古をしている。複雑な構成なので、回数やって慣れていく必要がある。最初の頃は、どこかまちがいがあっても、だれが何をまちがえたのが原因なのかよくわからなかった。この頃は、わかるようになってきた。原因がわかれば、それを解決すればいいので、こうやって稽古が進んでいくのは、達成感があって、いい。
二月半ばから稽古が始まって、いままで長いようであっという間だった。来週はいよいよ本番だ。
きのうの雨で散ってしまうかと思った桜が、まだ咲いている。葉っぱがちらほら出てきているけれど。
朝は『東京ノート』、昼過ぎから『エクリプス―蝕―』の稽古。青年団の友が稽古を見に来てくれた。
家の鍵を忘れて出掛けてしまった。そのことに気づいたのは、夜、あと一つ角を曲がったら家だというところまで帰ってきたとき。所持金300円強。テレホンカードも5度しか残っていない。外出中の家族に電話して、何時に駅で、と待ち合わせることになり、一安心したものの、コンビニでお金をおろせることにまったく思い至らず、空きっ腹にコーヒー1杯でファストフード店で時間を潰す。台本を読む時間がとれたのは、まぁ、よかったけれど。
朝から「東京ノート」の稽古。秋の公演に備えて。前回の公演から1年半ほど経っている。前回も今回も出演しているけど演じている役がちがう、という人がけっこう多い。途中で抜けて、「エクリプス」の稽古に向かう。
「エクリプス」は、衣裳も小道具もだんだん決まってきている。一歩一歩進んでいってる感じが、なかなかいい。
公演前の、稽古が休みの最後の日。そうはいっても「エクリプス」関係の作業はしたんだけど、でも、「きょうはオフだ」と思うだけでなんだかのんびりした気分になる。洗濯もしたし。
「上野動物園再々々襲撃」の脚本が雑誌に掲載されているのを、ちらりと見て、「あー、この台詞はこういう意味だったのか!」と気づく。自分の台詞。……再演はこれでバッチリだ(とほほ)。
あしたは、秋の公演に備えての「東京ノート」の稽古もあるので、台本を読む。この作品は1994年初演で、再演とか旅公演とか何回も何回もやってきているので、何回も何回も言った自分の台詞まわしが耳に記憶されていて、何も考えなくてもぺろっと台詞が言えてしまう、というところが注意すべきポイントだ。今回また一部キャストが変わったし、自分だってたぶん前回の自分とはちがっていると思うし、新しい「東京ノート」に出会えると思うと、とても楽しみだ。
花見をするならもうきょうしかないねぇ、でも無理だね、せめて桜の花を見ながら帰ろうよ、と、桜の咲いている道を選んで駅まで歩く。
私の「自由律俳句」の最新作2つ。
気持ちに余裕がない。深呼吸。
終わっている。一カ月後には終わっている。
稽古自体は、たいへん順調だし、やっていておもしろくて楽しい。だけど、やるべきこと考えるべきことがたくさんあって時間が足りない!とか思い始めると(疲れるとどうしてもそうなってくる…)、なんだかせっぱつまったような、息苦しいような、あせった気持ちになってしまう。睡眠不足なのもよくなかった。きょうは午前中ゆっくり寝坊したので、また元気になってきた。
現実感がないくらいにすごい強風。満開の桜はまだ散らない。
ここ数日寝不足で、電車に乗って座るとすぐ眠ってしまう。先日は、寝てて降りる駅を過ぎてしまった上に「急行」で、さらに2駅遠くまで行ってしまった。あまり乗り慣れない路線だったので、知らないあいだに駅が一つ廃止になったのかと思ったりしてパニックしたなー。
桜がもう満開。まだ3月なのに。満開の桜を見上げると、桜はほのかにピンクで空は薄青くて、なんだか夢のようにきれいだ。
昔、実家にいたときは、花見のときに「揚げ饅頭」というのを買って食べたっけ。温泉饅頭系のお饅頭をちょっと平たくつぶして、天ぷらの衣をつけて揚げて、おでんみたいに串にさしたもの。こどものときはおいしいと思って食べたけど、いま食べたらけっこうくどいだろうなぁ。でも、なつかしいし、おいしそう…。
稽古で、「だれの台詞の次にしゃべる」とか、「どのタイミングでしゃべる」(複数の会話が同時進行してるので、他のグループの人の台詞が、自分がしゃべる直接のキッカケになっていたりするのです)と決まっていることが決まっているとおりにできなかったとき、どうしてうまくいかなかったか原因がわからないと解決できないから、そのキッカケとなる台詞を言う人に、
「いま、これこれの台詞が聞こえなかったんだけど、言いました?」
とか確認しながら私はきょうやっていたんだけど、私は「確認」のつもりだったけど相手の人はもしかしたら自分のミスを責められてるみたいに感じたかもしれない。稽古の後に、台詞のまちがいの多い、ある人から、
「オレのこときらいでしょ?」
って言われて、しまったー!!と反省しました。いや、好きとかきらいとか関係なくて、ちなみにあなたのことは好きで、ああいう「段取り」のことはそれが原因で困った人が「これこれで困った」って言わないと問題が顕在化しなくてそうするといつまでたっても問題が解決しなくて、それは困るから、困った人がお互いに「いまこうだったけどどうして?」ということを言い合うのがいいと私は思ってる、ということをあわてて説明した。
でも、この人はこうやって冗談ぽく話してくれたからいいけれど、年齢がもっと離れてる人とかは、年上の恐そうな人(私)から、
「いま、これこれの台詞、言った?」
とか言われて、おこられたー、こわいー、って思ってるかもしれない。そういう趣旨じゃないので、明日から物の言い方にもっと気をつけます。ホントに反省。
桜が咲き始めている。は、早い。
きょうは稽古が休みの日。でも、作業はあり。きのうから装置の作成をやっているのです。私は「布」系の別働隊として個人作業ですが(あぁ、じゃぁ、「隊」って変か…)、きょうの午後は、装置作成にも参加。釘打ったり角材を切ったり。
明日はまた「布」班なので、作業に備えて素材を置きに事務所に寄ったら、青年団内の別の企画で稽古中の人なんかがちょうど稽古にやってくる時間で、久しぶりにいろんな人に会った。なつかしかった。「エクリプス」は今、外部の稽古場で稽古してるから、エクリプスメンバー以外の青年団の人に会う機会があまりないのです。
駅ビーもいいけれど、きょうは夜、家の近くの居酒屋に行った。お店で飲むのって久しぶりだった。やっぱいいなー、お店も。
用件があって、友にメール。すぐに返信があり、励ましの言葉に嬉しくなる。
白木蓮が散り始めて、花弁が道路に落ちて茶色くなっている。季節、どんどん進んでいくなぁ。
エンドウご飯に再挑戦。前回、塩も酒も入れるのを忘れてなんだか物足りない出来だったので、きょうは忘れずに入れた。でもあんまり差がないような感じがした。きょう、めずらしく、3食とも自炊(稽古場にもお弁当を持っていった)。
きょうから連日、昼2時から夜9時までの稽古となる。夕食休憩には外に出たくなり、ぶらぶら歩いてハワイアンの丼の店に行った。先週つぼみだった道ばたの白木蓮が、すっかり開いていた。半熟目玉焼き(大好物)やチキンののった丼をおいしく食べて稽古場に戻り、がんばってまた稽古した。
バリーさんのワークショップ3回め(最終日)。きょうは「リビングシアター」の手法というのをいくつか。演技自体よりも、一つのカンパニーとして一緒にやっていく相手役者のことを知り、お互いの間の壁をなくして共同創作の地盤を作っていくという目的に重点を置いたエクササイズだそうだ。最後には2人1組で4分ほどの作品を作って発表しあった。それぞれ独特で、この人はこういうことをやる人なのか!という発見や驚きがあった。前回と今回のワークショップについて、バリーさんは、
「自分がどういう俳優なのか、たとえば、人のすることについていくほうなのか、先頭に立って仕切るほうなのか、というのがわかるし、そういう俳優である自分自身をいいと思っているのか変えたいのかを考えるきっかけになる」
と言っていたが、まさにそのとおりだと納得した。
THE SAMPOO HATの9月公演に客演することが決まり、きょうは、ご挨拶かたがた稽古を見学させていただいた。見せていただいたのが冒頭の2シーンだったので、謎が広がるだけ広がって、アタマの中が疑問符でいっぱいになった。4月公演の本番は「エクリプス」の公演と完全に重なっているので、私は解決編は見られそうもない。うーん、気になる、気になる、気になる…。
いま稽古中の「エクリプス」は、劇団桃唄309と青年団の合同公演のような形だ。きょうの稽古の帰り、桃唄恒例の「駅ビー」(駅でビール)を初体験。各自飲み物等を買って、駅ビルの、テーブルや椅子なんかのある休憩スペースでしばし語らう。普通「駅ビー」と言ったらその辺にしゃがんで飲むんだそうで、椅子とかあるこんなゴージャスな駅ビーは初めてとのことでした。
バリーさんのワークショップ第2日。前回もそう言っていたけれど、このワークショップは、演技のアプローチをいろいろ紹介し、個々の俳優がそのときどきにどの方法が有効かやってみて有効なのだけ使えばいい、どの方法もいつでも必ずうまくいくわけじゃない、いろんなやり方があるということを知ってほしい、というワークショップである。
きょうはいわゆるメソード演技系のことをやった。大学生のころ演劇サークルで、そういうのよくやった。それ以来ちょっとアレルギーというか、できるだけ避けてとおってきた。きょうのワークショップでは、なるほどーと思ったこともあったし、やっぱり疑問だなぁと思うこともあった。バリーさんと話していて、
「こういうアプローチはどうも居心地が悪い」
と言ったら、
「自分の内面の深いところを探るわけだから、居心地悪く感じて当然だ、そういうものだ」
という返事だったので、なんかホッとした。そうだよね、手法自体をすらすらうまくこなすことが目的じゃないよね。
4月の公演の自分の衣裳について考え始める。
スタートレックをビデオに録るのを忘れた!
「エクリプス―蝕―」の作者バリー・ホール氏のワークショップを受ける。英語のテキスト(講師が使用)だと「その台詞の前にこのようなアクションがあった」ということが明確であるのに、日本語のテキスト(参加者が使用)ではそれが曖昧になっていて俳優が台詞を根拠として動作を導き出せない箇所があり、翻訳ということについて考えさせられた。
青年団若手公演の照明仕込みに参加。LTSという大きくて重い灯体が、今朝はことのほか重く感じられた。歳とったんでしょうか、私?
マイムとはちがうんだけど、台詞がなくて動作で「どうするんですか?」「わかった、そうしますよー」みたいなやりとりをするシーンがあって(あ、「エクリプス」の稽古の話です)、自分でも可笑しくなっちゃうんだけど私はそういうとき半分アタマの中で半分口に出して自分なりの台詞をついつい言ってしまう。「イメージ(絵)」より「言語(文字)」に頼ってる部分が大きいってことなのかな。
久しぶりに日舞のお稽古に行く。ほとんどおさらいしていかなかったので、音と動作のシンクロがあまりとれなくて、どうしても早め早めに動いてしまった。完全に振りを忘れてしまった部分というのがあることはわかっていて、えーい、どうとでもなれ、と開き直ってきょうは行ったんだけど、全然わかんないところって思ってたよりは短くて、ちょっと安心した。
家にある材料で適当に作った作った炊き込みご飯がおいしくできたので、書いておく。
- 芽ひじき(乾物)を戻す
- 米をとぎ、しょうゆと酒を加えていつもどおりに水加減する
- 乾し海老(中華食材)をざっときざんで米の鍋に加える
- ゴボウをささがきにし、水に放しておく
- ニンジンを薄く切って鍋に加える
- ひじき、ゴボウの水を切り、鍋に加える
- 黒コショウを振り、ざっと全体を混ぜて炊飯する
という感じです。しょうゆは、水分全体の1/8くらいかな。しょうゆと酒はほぼ同量。私は、普段の水加減にしたときにどのくらい茶色っぽいか、というのを見て、味の加減を判断している。炊きあがってしょっぱかったら修正がきかないけど、塩気が足りなくたっておかずがあればたいていおいしく食べられるし、あれだったら各自で塩なりしょうゆなりバターなり足して食べてもらえばいいので、しょうゆ少な目から始めて、好みの味を見つけていったらいいと思います。
稽古の後、何人かで中華のお店に行った。青年団の稽古のときだと、出番のない人はばらばら先に帰って行くしあんまり稽古の後飲まないんだけど、「エクリプス―蝕―」の座組みでは、帰りにだいたいみんなで駅まで歩くから、「ゴハンを食べていこうか」とか「ちょっと飲みに行こう」とかいう話がよく出る。そして「きょうは帰る」「きょうは行く」とそれぞれ自分の都合で行ったり行かなかったりしている。気楽で好きだな、この感じ。
今回の「エクリプス―蝕―」の稽古場では、だいたい稽古開始前に二人一組でマッサージをざっとして身体をほぐす。私はもともとすごい肩こりで、稽古場でマッサージをしてもらうとその後なおさら肩が凝ったりしていたのだが、この2、3日はなかなか調子がいい。マッサージしてくれた人からも、「最初ほど固くなくなった」と言われた。まぁ生活を変えなきゃそうそう肩こり体質が治るものでもないんだろうけど、この機会になるべくよくなるといいなぁと思っている。