つれづれなる日々

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2007年3月の日々

3人で待つ


03/31/2007(土)

『東京ノート』(4/19からこまばアゴラ劇場)の舞台装置を作る作業の日。『別れの唄』(4/5からシアタートラム)の作業も並行してやっているので、新人も含めかなりの人数が作業場に集まった。

私は、午前中は炊き出し隊、午後は『別れの唄』の塗り作業。夕方暗くなる頃解散。目黒川べりは、桜が満開。


03/30/2007(金)

相談したいことがあって、電話だととりとめなくなりそうだったので、メールを書いて、でもメールだと細かいとこが伝えにくい感じがあって、結局、電話して、書いたメールの文面を見ながらはなした。けっこううまくしゃべれたような気がする。しゃべってる口調が伝わるようなメールが書ければベストなんだけどな。あ、でもメールでは会話にならないから、やっぱり無理か。

夜、世田谷パブリックシアターに、BATIK『ペンダントイヴ』を見に行く。別に今度『スネークさん』やるからダンス見に行ったわけじゃないんだけど、やっぱりどこか、『スネークさん』をやる自分たちのことを考えながら見ていた。たとえば、衣裳ってホントに大事なんだな、とか。

BATIKは初見。肉体的に非常に過酷なダンスだと聞いていて、最後みんな立てないくらいフラフラになるようなのを期待してしまったが、その点では期待はずれだった(アフタートークで振付・出演の黒田さんが、今回はBATIKとしては肉体的に一番楽なくらいということを言っていた)。でもそうは言っても、回転するし(踊る宗教スーフィーのダンスみたい)、走るし、大声出すし、きつそうはきつそうだった。走るにしても、まわるにしても、しつこいくらい繰り返す。その執拗な繰り返し、私はわりと好きだった。踊っているとみんなかわいかったりステキだったりするのに、舞台前に全員集合して客席を向いて大声を出すシーンではビックリするほど不細工な顔に見えて、その落差も、面白かった(後でロビーでお友だちに会ったりしているダンサーたちは、そのどちらともまたちがう顔をしていた)。

少女がひきつけを起こしてひぃひぃ泣いている、みたいな、受け取りようによってはいたたまれない感じのシーンがあって、表情や声はひぃひぃ泣いてる少女そのものなのに、ぴくつく身体はコントロールされたダンスの身体だった。その落差も、面白かった。演劇の私から見るとダンスは落差だらけ(で興味をそそられる)だけど、きっと逆にダンサーが演劇の現場に身をおいたとしたら、やっぱりそういう落差がいっぱいあってビックリするんじゃないかな。


03/29/2007(木)

木曜日は資源ゴミ、ということを覚えていながら、木曜日はモーニング発売、ってことをすっかり忘れてる。やっぱ最近ぼんやりしてるのかもしれない。きのう夜、
「昼間すれ違ったとき気づかなかったでしょ? 元気ないみたいだけど、なんかあったの?」
という電話をもらってビックリしたんだけど(だって私は、すれ違ったときお互いに目で挨拶してたと、主観的にはそう思ってたから)、まぁ全体的にちょっとぼーっとしてたかもしれない。いやいや、ふぬけているわけではなくて、翻訳が佳境で、そっちに心がいってるもんだから。元気は元気にしてますので、心配しないでください。


03/28/2007(水)

テレビをつけたら、ボストン・パブリックをやっていて、久しぶりに見た。スコット・グーバーが「地下牢」教室でシェイクスピアを教えていて、最初「こんなの英語じゃない。うざい」と言っていたラッパーの生徒に興味を持たせることに成功、だが事故でその生徒をうしない、一方大規模リストラを迫られている学校の現実に直面し、グーバーは、「私が辞める」と校長に言う――という回。あいかわらずおもしろかったけど、ちょっと山場がありすぎる感じがした。ストーリーが整いすぎているというか。

パスカル・ランベール作『愛のはじまり』という戯曲の翻訳をしている。元々はフランス語だけど、英語版があるので、それから日本語に訳すという仕事。句読点も文頭の大文字もない特殊な文体で、慣れるまで時間が掛かった。最初のほうに訳してわからなくて保留にしていたところをいま見ると、意味がわかったりする。内容は、『回転ドアは、順番に』(穂村弘+東直子)の壮大インターナショナル版、という感じ。だと私は思ってる。


03/27/2007(火)
注意:別役実作『やってきたゴドー』のネタバレがあります。

『スネークさん』の稽古の翌日は、筋肉痛になる。きょうは、二の腕、太股の後ろ側、腹筋。あと後頭部が打ち身的に痛いのは、「仰向けに寝て、脚をあげて頭の向こうで床につける」というここ何年もまったくできなくなっていたポーズがきのうホントに久しぶりに少しだけできるようになって、身体の重みを肩と頭で支えたときに強く床に押しつけられたから。

俳優座劇場に別役実の新作『やってきたゴドー』を見に行く。ゴドーが登場して、「ゴドーです」と言う。意味的にはまさにI am Godot.なんだけど、日本語では「私は」という主語の部分がないから、「だれが?」とか「何が?」とつっこむ余地がある(実際にそういうやりとりがあったかどうかは覚えていませんが)。主観的にはI am Godot.以外のなにものでもない発話が、受け取り手には曖昧なものとなる。日本語の曖昧さ、日本語の理屈っぽさを、強く感じさせる戯曲だった。英語に翻訳するときはどうするんだろう。掲載誌を買って帰った。

少し残念だったのは、序盤でおそらく演出意図でない部分にしばらく注意を集中させちゃって、そのせいでもしかしたら何か見落としてるかもしれないこと。編み物をするおばあさんが出てくるんだけど、編みかけのマフラーはかぎ針編みの編み地なのに手に持っているのが棒針で、しかもあれは2本で編むためのものなのに、1本だけ持って、動きとしてはかぎ針編みの動きをしてる。わざと不条理にしてる?最近はああいう編み方もある?とかいろいろ考えちゃって、しばらくおばあさんの手元ばかり見ちゃった。


03/26/2007(月)

朝、新宿へ『スネークさん』の衣装用の生地を見に。こないだみんなで衣裳の話をしていたとき、これは実際にどんな生地が入手可能か見てから話を進めたほうがいいのではないかという気がしたので、作る系の衣裳の関係者で一緒に一度オカダヤに行ってみることにしたのである。フェイクファー、オーガンジー、チュール、ベルベット等々。どんなものがどんな値段で売っているのか、みんなで見てまわる。値段を見てあきらめたり、想像していなかった生地を見て新たなアイデアがわいたり。

午後は、同稽古。きょうは時間が短いのでアップも簡単に。前回、脇を伸ばすたいへんキツいアップをやったんだけど、そのときにマキがもう1つキツいのがあると言っていた「膝地獄」というアップをきょうはやった。2人で組になり、お尻をついて膝を曲げて床に座っている人の上にもう1人が仰向けで寝そべりかかって、腰や腎臓の辺り、肩甲骨のところを下の人の膝に当てて身体の力を抜く、というもの。

稽古は、まず各自のpieceの続き。こなだいだの続きの2〜3文を、ソロで踊る。私は、「求める」→「返事を聞く」→「ショックを受ける」というような動きになった。

次に、「沈黙」というタイトルのついたダイアログをやった。これは、台詞のほとんどない、主に動きのやりとりで、これを2人組で、最初は日常的な普通の動きで、次にはダンスにしてやってみた。ダンスにするとき、パートナーに、前回や今回pieceを踊ったときの動きで好きだったものをリクエストして、お互いそれを取り入れてダンスにした。

各ペア(ソロの人も一人いた)のダンスをみんなで見て、ここはこうしたらいいんじゃない?、こういうふうにやってみて、と提案して変えていく。ダンサーのマキだけじゃなく、演出のジャッキーだけじゃなく、出演者どうしでこういうことをするのはきょうが初めてだったけど、みんな、よく見てるし、よく自分の意見を言うし、自分が提案したことでもやってみてもらってうまくいかないと思ったらやっぱりダメだねと素直に取り下げるし、という感じでどんどん進んでいく。やりたいことを共有し、相手を信頼して作っていく関係が、この半年の稽古の中でだんだんできてきているんだな、という感じがした。

「沈黙」ダイアログの登場人物は「わたし」と「あなた」。それが3組あった。ペアのダンスを発表しあった後、「あなた」3人、「わたし」3人が前に出て、3人ずつ一緒にそれぞれ自分のパートを踊った。その最後のところで私は力技に走って、はぁはぁして腕が動かなくなるまで腕立て伏せをやっちゃった。これは相当ひどい筋肉痛になるんじゃないかと、終わった途端に後悔したけどもう遅い。

その後、「歌を歌ってもらいます」と言われ、ビックリする。pieceの一部なんだと思うけど、各人の歌の歌詞というのをテキストでもらっている。それを即興で歌ってくださいとのこと。えー!?と言いながらも、みんなそれぞれ、自分をアピールするような歌を歌っていた。熱唱、シャンソン、フォーク風、語るように歌う人。半年くらい前からときどき集まって一緒に稽古(ワークショップ)してる仲間のこの人たちのことが、なんだかとてもいとおしく思えた。


03/25/2007(日)

下北に、友の出演している公演を見に行った。友は、フィジカルに大奮闘しながら台詞の言い方はものすごく繊細で、作品全体のことは私にはよくわからなかったけど、友の、俳優としての魅力は全開だったと思う。

終演後は、偶然会った別の友とお茶して、これこれが大変だという話を聞いて、エラソーにアドバイスなんかしちゃいました。最近いろんな友だちと会ってしゃべると、私か友だちかどっちかが毒吐いてるような気がする。


03/24/2007(土)

きのうmixiで『スネークさん』のコミュニティを立ち上げた。私、管理人。初めてなので緊張します。さっそくいろんな人が登録してくださって、嬉しい。

『スネークさん』の稽古の翌日は、いろんなところが筋肉痛になる。どこが痛くなるかは、そのときによってちがう。きょうは、お尻、左脚の外側、胸、二の腕。うつぶせに寝た状態から頭をぐっともたげる動作を何度もやったからかな。あぁ、おでこを床に何度もゴンゴンぶつけたので、おでこも痛いです。これは筋肉痛じゃないけれど。


03/23/2007(金)

『スネークさん』は、衣裳のミーティングをしてから稽古。来週早々、布地を見に行くことになった。

「きょうは、pieceのところをやります」ってジャッキーに言われたときは、ちょっと動揺した。pieceというのは、それぞれのキャラクターの特徴(体温、花、アクセプト、水分、力)のリストと、夢と現実を書いた文章で成り立ってるんだけど、だって、「体温40度」とか「水分90%」をどうやって身体で表すの? テキストだってさ、私のはなんだか感傷的になってしまいそうな文章で(泣き虫だから読むと泣いちゃうんだ、私は)、これどうしたらダンスになるんだろうって、稽古の前、一人で途方に暮れてたもんだから。ちなみに「アクセプト」は、他者をどれだけ受け入れるかみたいな尺度らしい。

1つの特徴を1つの動きで表す。文章も、「最初の2文を動いてみる」「次の2文を動いてみる」というふうにして、ちょっとずつ、言葉を動きに変換する。そういうやり方だったので、なるほどー、これならやれるなーと感心した。「体温→花→アクセプト→水分」の順で動く、というのを2人または3人組でやって、それにマキが、そこは背中合わせでやってみたら?、目線はあっち、そこは笑わないほうがいい、などテキパキと提案したり指摘したりしていき、ときには、こうやるのとこうやるのはこんなにちがうよ、とやってみせてくれる。それで雰囲気がグッと変わってくるのが、鳥肌が立つくらいおもしろかった。マキちゃん気さくだし、話してるときはぽよよーんって感じもするから私忘れてるけど、やっぱりスゴイダンサーなんだ。そのことを再認識。チカ、マキ、ミチコの3人がやった、縦に3人並んでるヤツが、かっこよかった。


03/22/2007(木)

8時過ぎ、荷物を持って出ると、ホテルの外のベンチで篠塚さんが、さよならを言うために待っていてくれた。「電車の中で食べて。こんなものしかないけど」とリンゴとミカン。ありがとう!

電車に乗って、エアポートエクスプレスに乗り換えて、1時間強かかって空港着。2万円分両替してきた香港ドルが半分近くまだあまっていて、でもあんまり購買意欲がわかなくて(でも、チャイナ衿のTシャツは買った。あとマフィン1個)、これならほしいなと思ったバッグは3,000香港ドルもして(いくらだ?45,000円?)とても手が出なくて、まよってまよってぜんぜん判断ができないまま、飛行機に乗ってしまった。あぁそうだ、機上で免税品を買えばいいんじゃん、と気づいたものの、硬貨は日本円以外ダメと書いてあり、ハンドクリームを買ってお札は使い切ったけど、コインが8ドル分くらい手元に残っちゃった。最後成田で、隣の席の女の子に、「また、じきに、香港に戻る?」と聞いて、「じゃぁ、これ」と渡そうとすると、「大丈夫です、大丈夫です。次のときに使えばいいじゃないですか」「次っていつになるかわからないから。たいした額じゃないし」と半ば無理矢理もらってもらっちゃった。でも、うちでどこかに置き忘れてうもれてしまうより、使ってもらうほうが絶対いい。

空港からのバスは、渋滞ですごい遅れた。3時間くらいかかった。外食する元気もないので、お弁当を買って帰宅。


03/21/2007(水)

朝食食べた後、昼過ぎまでだらだらして、昼寝もしたりして、3時過ぎに出掛ける。いえの人がズボンの裾がすり切れたというので、新しいのを買いに。たしか前に来たときそういう系の服の店を見たなと思い、記憶を頼りに行ってみたら、あったあった。U2。裾上げを頼んだら、4日かかると言われて、それじゃあ間に合わないから私が手でやればいいやと思って買ったら、さっきと違う人がレジ打ってくれて、裾上げは?と言う。4日掛かるんでしょ? いや、トゥーナイト。え? two nights?土曜日に出来るってこと?土曜日なの?と言うと、オーケー、ノーチャージ、24日出来上がり、と言う。なんだかわかんないけど24日に出来るんだったら間に合うから、それでいいって言ったんだけど、ダメモトでもっと早くできないのって聞いたら、アフターシックスオクロック。え?きょう? イエース、トゥーナイト。あぁ、tonightって言ったんだ、two nightsって言ったのかと思ったよ。きょう仕上がりなら、20ドル。それでいいよ、そうしてください、6時に出来るのね。何時までお店あいてますか? 11時半。

きのうのレストランもそうだったけど、なんかすごく、あぁこのお客さんはこう思っているにちがいないというところを先回りして気を利かせて親切でやっているのにそれがどんどん変な方向に話が進んでいく、という感じがする。面白いな、香港。まぁ、2軒の対応で一般化しちゃダメだろうけど。

劇場の近くの韓国料理店で食事して、6時に劇場入りするいえの人と別れて、一人で街を歩く。裾上げの出来たズボンを受け取った後、服を見たりするけど、ほしいものがなく、書店に入ったら「もう閉店です」と言われ、それでもとにかくせっかく香港なんだしなんか買いたくて、エスプリのアウトレットで子供が絵を描いたみたいなキャミソールを色違いで2枚買った。

きのうは香港アーツフェスティバルの人にチケットを用意してもらったけど、きょうはなるべく前で見たいというのもあって、香港文化センター1階のチケット売場でチケットを買ってみた。開場時間近くなって劇場の前に行ったら、すごく確実になんの迷いもなく私に挨拶してる見知らぬ人がいて、聞いたら、青年団に新人として入った人だった。ベトナムに行って帰る途中で寄ったそうだ。

公演は、3回めのきょうやっといろんな人間関係がわかった。言葉の問題があるからね。日本での公演では、中国語の台詞に日本語の字幕が付くから、問題ないと思う。

夜は、香港アーツフェスティバルが『下周村』のみんなを招待してくれて、一緒にご飯。香港のプロデューサーや、今回私が来るにあたっていろいろと手配をしてくれたエディーにお礼とお別れを言って、帰る。


03/20/2007(火)

ホテルで遅い朝食をとり、劇場へ。前に『東京ノート』を上演したところ。通し稽古を見せてもらう。香港公演では中国語と英語の字幕が出る(舞台上で話されているのは、中国語と日本語)。初めのうち英語字幕を読んでいたけど、そうすると演技があんまり見れなくて、途中からはもう字幕を読むのを放棄しちゃった。英語ネイティブの人はきっともっと早く読むから大丈夫なんだろうけど。放棄したといってもやっぱりときどき気になっちゃうからそっちに目が行っちゃう。字幕公演を見るのってなかなか大変なんだ、ということをあらためて思う。

「麺蔵」で第2食。メニューの写真はチキンカレーだったけど、出てきたチキンは唐揚げだった。ま、字ではちゃんと「ディープフライドチキン」って書いてあったから、まったくまちがいってことでもない。けっこう美味しかった。

19:45開演で、初日。観客にはおおむね好評だった模様。香港アーツフェスティバルのパンフレットに顔写真と文章の載っている女性が、終演後に、公演関係者に、「質問したいことがたくさんあるの。どれも簡単には答えられないと思うけど」と興奮した口調で言っていた。

ホテルは香港島なので、まずは22:50発の最終スターフェリーで香港島まで戻る。いえの人は、フェリーでホテルに帰ったのはきのうが初めてだったと言っていた。それまで連日朝9時から夜11時まで劇場にいたとのこと。百万ドルの夜景、きれい。『東京ノート』で来たとき、「これが百万ボルトの夜景か!」と言った人がいたっけ。

ホテルにほど近い繁華なあたりで、食事する場所を探す。「12時まで」と書いてある海鮮中華の店に入ったのが11時15分くらいだったかな。ボーイが、キッチンが閉まるから早く注文しろと急かす急かす。ちょっとむっとしながら、2品頼み、あとチャーハンと白ご飯1つずつと言ったら、「ノーノー」と言って聞いてくれない。理由はよくわからない。多すぎるって言っていたような気がするけれど。じゃぁ、白ご飯2つ。ビール1本。ビールはサンミゲル(濃くておいしい。サンミゲルが香港のビールだって知らなかったよ)。後でもう1本頼むかもしれない。オッケーってって一段落したとこで、「エビ、どうだ?」と入口近くの生け簀を指す。一人何十ドル、とか言って勧める。なんだよー、さっきあんなに急がせて注文とったくせにー。エビは、ことわった。そんなだったり、2本めのビールテーブルに置いてったのをみたら栓が抜いてなくて、また人を呼んであけてもらわなきゃならなかったり、サービスはがちゃがちゃだったけど、出てきた料理はおいしかった。ホタテとブロッコリー炒め。鶏とセロリ、赤・黄ピーマン炒め。そのうち、お金をいま払ってくれ、後はゆっくり食べてていい、と言ってきた。11時半くらいかな。で、11時45分くらいになって、見ると帳場の人もボーイさんたちもすっかりいなくなっちゃってて、そしたら業務用のカーペットクリーナーをころがして掃除の人たちが入ってきた。でフロアの端からブウォーとすごい音をさせてカーペット掃除が始まった。音も凄かったけど、私たちのテーブルのすぐ脇を通るとき、温かい排気が顔にふきつけてくるんだ、これが。なんかいっそもう楽しくなっちゃって、こうなったらこっちもゆっくりして12時ギリギリまでいてやるぞーと、カーペットクリーナーの騒音に負けない大きな声ではなしながら食事した。


03/19/2007(月)

『下周村』の日本チームの人たちは、もう2カ月近く北京・香港にいるわけで、自分がそういう長い旅のとき、何がほしいだろうと考えたら、「自分が持ってきた以外の衣服を着たい」「日本の優秀な文房具が恋しい」という気持ちになったことがあるのを思い出し、女の人たちにはソックス、男の人たちには書き味のいいボールペンをおみやげに持っていくことにした。それやこれやの買い物をして家に戻ると、もう1時間もしないうちに出掛けなきゃいけない時間だった。成田空港へはバスで行くことが多いけど、きょうは早朝ではなく昼間だったので、時間が掛かるかもしれないと思い、新宿から成田エクスプレスにした。電車は快適だったけど、隣の席の人の香水が苦手なタイプの香りで、ちょっとまいった。

飛行機の座席は、非常口座席の通路側を確保。前に人がいなくて足が伸ばせるので選んだんだけど、荷物を足元に置けないとかめんどくさい点もあった。香港について、教わったとおりにエアポートエクスプレス(電車)に乗って、それからタクシーに乗って(ホテルの名前と番地を紙に書いておいて、ここに行ってくださいって見せた)、部屋についたのは夜11時過ぎ。いえの人となおちゃんと、ご飯を食べに行く。大衆食堂みたいなところで、高級感はないんだけど、肉の表面のカリカリと中のジューシーなとことか、おいしかったです。


03/18/2007(日)
注意:五反田団『いやむしろわすれて草』の内容に触れています。

五反田団『いやむしろわすれて草』を見にアゴラへ。すごくお客さまが入っている。調光卓の隣で見せてもらう。

私は泣き虫なんだけど、演劇を見てたくさん泣くと、涙や鼻水でぐずぐずになって、大変なことになる。途中でバッグからごそごそティッシュやハンカチを出せないし(うるさいからね)。『いやむしろわすれて草』は、以前京都公演を見に行って大泣きしたのに、そのことをきょうは忘れていて、心もグッズもなんの準備もせず無防備に見ちゃった。で、やっぱりだいぶ泣いちゃって、長袖Tシャツの袖が涙と鼻水でぐっしょりになりました。きたない話ですみません。

言いたいことがうまく言えなかったり、ものごとがどうしても思ったとおりに運ばなかったりして、じれて、泣いたり暴れたりする子供。そういう子供の気持ちに、私はすごく共感するようで、だから最初のシーンからもう涙が出てしまった。ただ、前回は「4姉妹の話」みたいにとらえていたのが、きょうは、夫婦とか、親子とか、そういう面が、ぐっと来た。演出とかが変わっているところもあるかもしれないけど、私自身の関心がシフトしてる部分もあるのかもしれない。病院でなかよくなった女の人のだんなさんが本を返しに来て挨拶をするシーンで、一番泣いた。ジーンズのポッケに手を掛けて立っている姿が忘れられない。劇場で演劇を見てるんじゃなくて、いえでテレビでこれを見てるんだったらよかったのに。そうしたら大声あげて泣けるのに。そう思った。しゃくりあげそうになるのを我慢するのがたいへん苦しかったです。

もしかしたら、この演劇作品に感動しましたってのとはちょっとちがって、中の何かがいまの私の人生とシンクロしていて、それでこんなふうに気持ちを持っていかれちゃったのかもしれない。以前、THE SHAMPOO HATの『青空』を見たときみたいに。何がシンクロしていたのか、いま私にはわからないけど。でも、そんなふうに揺さぶられながらも、照明のことだとか、俳優のことだとかも考えながら見ていたなぁ。演劇ってやっぱり不思議な表現形式だなぁ。


03/17/2007(土)
注意:田上パル『師走やぶれかぶれ』と花組芝居『かぶき座の怪人』の内容に触れています。

昼、田上パル『師走やぶれかぶれ』観劇。前回見た『報われません、勝つまでは』と、どうやら設定も登場人物も演じている俳優も完全に同じらしい。今回もアクションがよかった。最初のほうで、ジャンプしての蹴りが肩に入ったところが、印象に残っている。暴れる浪人生をコタツ板でなぐる、というような派手なアクションも、あぶなげがなくてよかった。私、基本的に暴力はダメなんだけど、田上パルは大丈夫だなぁ。「殺陣だ」ってことがはっきりわかるからかな。いずれにせよ、陰湿な感じがないというのがポイントだとは思う。

続いて、夜、花組芝居『かぶき座の怪人』観劇。見ているうちに、初演のときのことがあれこれ思い出されてきた。初演のときは八重子さんがかわいそうで泣いた。きょうも泣いたけど、きょうは、八重子さんかわいそう、というより、「役者って大変だよね」といろんな登場人物に共感した。八重子さんも、女としてかわいそうというより、「母としてそれはつらいよね」とか、「そういう人生を選んできて、悔いはないんだろうけど、やっぱりつらいよね」とか、そういう感じで涙が出た。偶然友だちに会って、新宿でご飯食べた。というか、飲んだ。中華。

帰り、発車時刻寸前のロマンスカーの座席をあわててとって、乗ってからよく見たら、喫煙席だった。明日からロマンスカー内全面禁煙になるという日に喫煙車に乗ることになるなんて、なんかちょっと面白かった。


03/16/2007(金)

『スネークさん』稽古。ダンスワークショップという形で昨年10月くらいからぼちぼちやっていて、きょうもその延長のような感じ。ウォームアップとして、床をごろごろ転がったり、指定された部分(右の脇の下とか、頭のてっぺんとか)を床につけたり。仰向けに寝て手足を上に挙げ、かかる音楽の、伴奏を手、歌を足でなぞるというのをやって、じゃぁ今度は立って、歌だけ足でやってみよう、みんなで輪になってやったらどうよ、とかいろいろやってみる。振り付けのマキちゃんが越路吹雪をかけたので、マキと私が特にのりのりだった。も1つきょう新しくやったのは、2人組みで、相手の目を見ながらそれぞれ「ソロ」のつもりで踊る、というやつ。ソロだ、ソロだと思っていても、どうしても相手の動きとシンクロしていっちゃうし、相手と関わり合いたくなっちゃうんだ、これが。

それからジャッキー(演出)が、ダンス以外の稽古をした。みんなで『愛の賛歌』を歌った。また、マキと私が異常にのりのりだった。『スネークさん』には、歌もあるらしい。そういう話を、ジャッキーとニホ(作)から聞いた。全体の構成なんかについても。台本の最初の部分(1部から4部まであって、そのうちの第1部)はこないだもらってあったんだけど、きょうは、第2部でなんだかみんなダンスのソロがあるらしくて、その台本……台本っていうのかな、たぶんそれをそのまま踊るってことじゃなくてイメージのみなもとみたいなものだと思うんだけど、なんかスケッチみたいなのを各自もらった。それには、ポケモンのカードみたいに、そのキャラクターの特徴や武器(武器じゃないけど)やなんかも書いてあった。どこからどう手をつけたらこれがダンスや動きになっていくのか、まったく手掛かりがなくて、いっそ気持ちがいい。まだ、考える時間も試す時間もいっぱいあるからね、じっくりやっていこう。

で、そのスケッチの言葉を元にして2人組のダンスを作ったり、できたてほやほやのチラシから言葉を拾ってそれを元にして動いてみたり、13時から20時すぎまで、盛り沢山だった。動いてみてわかったんだけど、私、やっぱり、デスロックで体力ついてた。


03/15/2007(木)

デスロックの稽古中から空き缶やら使った食器やらでいっぱいだった台所の流しを、やっときれいにした。そして、ネギブタを作って、ご飯も炊いた。家で料理して食事するって久しぶり(昨日は牡蠣をフライパンで焼いただけだから、「食事作った」うちに入らない)。

ネギブタはもともと簡単で美味しいレシピだけど、最近の私は少しアレンジして作っている。まず、ネギは1本を半分に切ったんだと食べにくいので、6cmくらいの長さのぶつ切りにしてる。豚肉は、バラだと40代にはちょっと脂がきつい気がして、肩ロースなんかを使ってる。そして、ネギ、豚肉だけじゃなく、きのこ(ブラウンマッシュルームでもしめじでも)も一緒に入れて煮てる。

しかし、公演終わって外に出て行かなくなったら、あっというまにリズムのない、以前の生活に戻ってしまいました。昼夜逆転どころじゃないです。24時間の間に、寝たり起きたりを2回か3回繰り返してる。新生児じゃあるまいし、何をやってるんだろ、私。まぁ、週始めにカンテツで朝まで遊んだから、その影響がまだ残ってるってだけで、私の基本がこういう昼も夜もない生活だということではないはず。きっと。

そうだ、今週は見たい演劇がたくさんあるんだった、と観劇計画を立てるが、時すでに遅し、という感じで、どうやってもコマが足りない。日曜ソワレをやってくれたらあと1本見に行けるんだがなぁ……。


03/14/2007(水)

いま、いえの人が仕事で中国に行っている。2月にも行っていた。会いに(そしてその演劇を見に)行きたいけど翻訳の仕事の進捗が心配で、行けないかもと言っていたんだけど、ちょっとこれはやっぱり行っておいたほうがいいときょう決めて、旅行代理店に行ってみた。ウェブで見ると香港3泊だったら2万円台でいくらでもありそうだったんだけど、なかなかそうも行かないみたいで、3万円台でも5万円近くても便利さはどっこいどっこいって感じ。もうちょっと調べてみようともう1軒行ってみたら、店員さんが「HISに行かれたらどうですか。モアーズにありますよ」と小声で教えてくれた。いや、さっきそこ行ってきたんですけどね。やっぱあのくらいが相場なのか……。

その後、仕事で青山辺りに出掛ける。きょうもけっこう寒いね。

そして、きょうも牡蠣を食べる。加熱用のを買ってきて、オリーブオイルと塩コショウで蒸し焼く感じで。


03/13/2007(火)

午前6時頃帰宅。寝ていたらエアコン掃除の勧誘の電話で起こされる。なんで午前7時にこんな電話が、と思ったら実は11時半過ぎ。時計の短針と長針を、私はよく見間違える。

午後起き出して、ほっときっぱなしだった日記の更新(3月の日記のページを新たに作る)。それ用の絵を描いていたら夕方になった。5時前くらいか、食事しようと外に出て、寒さに驚く。春はまだ来ないのか? 駅前のファミレスに入るが、
「禁煙席喫煙席のご希望はございますか?」
あら?いつもだったらまず人数を聞くのにどうしてきょうはちがうんだろ、とちょっと不安な気持ちになる。よく行ってる店だけど、このウェイトレスさんに接客されるのは初めてだ。そして、禁煙と喫煙と、言葉が似てるので、言い間違えないように気を付けて、
「……禁煙席で」
と答える。
「ただいまお席をご用意しますので、こちらでお待ちください」
空いてるテーブルが少なくとも2つは見えた。どうして待たせるの? でも、セッティングができてないとかなんかいろいろあるのかもしれない、とソファに掛けようとしたところへ、
「1名様でよろしいですか?」
「はい」
「お名前おうかがいしてよろしいですか?」
とペンを持ち、リストに名前を書こうとしている。急になんだかみんな嫌になってしまい、
「じゃぁ、いいです」
と言って、いますぐご案内できるんですが云々と言っているのに背中を向けて、出てきてしまった。駅に向かって歩き出したら、涙が出てきた。こんなことで涙が出るのも普通じゃないけど、ファミレス店員のごく普通の接客に対して頑なな態度に出てしまっていること自体すでにおかしい、とその時点で気づく。あぁ、いま私は心が元気がないんだ。ずっと演劇の稽古と公演だったのに、急に一人になっちゃって、きょうは特に行くところとかもなくて、さびしいんだ。自分一人で世界に立ち向かっていかなきゃいけないみたいな気持ちにいきなりさせられて(まぁ、人間はいつでも結局は自分一人なんですけれども。)世の中の人がみんな敵とはいわないまでもなんだか怖いような気になっちゃって、笑顔も向けられなくなっちゃってる。さびしいよ、と小さく声に出して言ってみる。少し安心する。自分がどういう状態になってるのか、ということに気づけば、とりあえずは一歩前進だ。

とはいえ今日はもう人と接したくなくて、スーパーでお総菜類を買う。メインは、牡蠣フライ。牡蠣は突然あたることがあると聞いて、いままで避けてたんです。生で食べなきゃいいのかもしれないけど、今回のデスロックは身体的に弱ってたら絶対やれなそうな公演だったから、念には念を入れてとがまんしてた。その反動で、昨日も今日も牡蠣フライを食べた。


03/12/2007(月)

10時集合で、バラシ。バラすこと自体はスムーズに進んだけど、載せたい物の量に比べて借りた車が小さかったので物を返す段取りを考え直す必要に迫られ、なんだかんだで予定よりは遅れて終了。物返し班と劇場掃除班に分かれて、さらに作業。

1カ月以上この場所にいた。公演が終わって撤収というと、私たちの場合、普通、バラしてその日のうちに打ち上げなので、劇場の音出し禁止時間が迫っていたり打ち上げ開始時間も迫ってきたりで急いで作業を進める場合が多い。しかし今回は、バラしを翌日にしたので、落ちついてゆっくりと掃除・現状復帰がやれたのがよかった。

打ち上げは、居酒屋。今回は稽古中も公演中もほとんど外に飲みに行かなかった。まぁ劇場の中で飲んでたわけだけど、お店でこのみんなで飲むのって、なんだか新鮮だった。スタッフとキャストと、合わせて8人。小さな、気持ちのよい、なごやかな打ち上げだった。


03/11/2007(日)

『東京デスロックのアトリエ公演 unlock#1』最終日。もう公演終わったので、きょうの日記は、公演内容にも触れています。

12時集合。ミーティング。ラスト近くの段取り(シャドウボクシングの前の村井の動き)が変更になり、そのあたりとか、別のシーンとか、稽古。メークして衣裳に着替える段になって、ゆうべ洗濯したまま衣裳のストッキングを家に忘れてきたことに気づく。受付開始15分前! 受付の人に、駅向こうのスーパーで買ってきてもらうように頼む。戻ってくるまで私がかわりに受付に入るよ(今回は、受付の人が足りないとき村井と私が交代で受付に入っている。開場中は他の俳優もどっちみち舞台上か受付あたりにいて「いらっしゃいませ」とお客さまをお迎えしている)と言っていたんだけど、時間に間に合って戻ってこれたので、ほっとした。

昼公演の後の疲れ具合が、明らかにきのうより少ない。きのうも、水曜のマチネ後よりは楽だった。だんだん体力ついてきたらしい。といってもきょうで公演が終わったら、またたちまち以前のような運動不足の身体に戻ってしまうのだろうか。

バラシ(現状復帰・撤収)は明日やることになったので、きょうは夜の公演の後、劇場で軽く打ち上げ。最初の通し稽古(スクリーンを作る段取りがまだできていなかった)を見て、その後本番を3回見てくださったお客さまから、変化の過程や客席の反応のちがいまで含めていろいろと楽しんでくださった様子をお聞きした。今回の公演は、「楽しかった」と言ってくださる方が多くて、やっているほうとしても、それは嬉しい。そして終電で帰る。

今回の照明の覚え書き。
前明かり:客席側長辺の両端と、その間に均等に2灯(計5灯)
地明かり:横一列に、5灯。プラスで、クマ当て1灯、照明・音響ブース当て1灯、キャッチボールの2人当て2灯
スペシャル:誠のサス、クマのSS、客席下転がし2灯、壁当て2灯
SFシーン:夫婦漫才にほぼ上からブッチで2灯。ビームを出すヤツ舞台奥上下2灯ずつ
客電:劇場短辺にコタイガー1灯ずつ(計2灯)
* 誠サス、クマSS、SFのビームは、凸。他のは、フレネル
* カラーフィルターは、前明かりB4、地明かりのトップ5灯がB3、壁当ては79、SFビームは22と、濃い緑のと、黄色っぽいのと薄紫の。その他は生


03/10/2007(土)

さぁ、今日明日はマチソワマチソワ。2日間で4公演だ。

12時集合。ミーティングして稽古。私たちチームは台詞がちょっと増えた。

きょうの公演では、いついつ稽古を見に来た者です、と声を掛けてくださったお客さまが2名あった。なんか、嬉しいですね、こういうの。

夜、飲んでるとき、クィーンの話とかして、楽しかった(すみません、ほとんど自分用の覚え書き)。


03/09/2007(金)

いえの人は、2泊しただけで公演のため滋賀県に向かって旅立っていった。その後そのまんま仕事で中国なので、次に東京で会えるのは4月だ。

午前中買い物などして、3時集合。ミーティングして稽古して、舞台写真撮影。受付を手伝いに来てくれた青年団新人(演出部)の人たちと、受付開始前の時間にちょっとはなしたりしたけど、なんか新鮮でおもしろかった。そして本番。

友から、別の友の意外な近況を聞き、非常に驚く。驚くけれど、どうしていいのかわからない。


03/08/2007(木)

いえの人と、蕎麦屋でご飯。久しぶりの日本だもの、そりゃ蕎麦屋に行くよ。

デスロックは、きょうも4時集合。ミーティングして、稽古。私たちのチームは、最初のシーン。たしかに演出家が言うように、最初に稽古したときの感じとはいつのまにか変わってきてしまっているところがあって、でもそれを演出家に指摘されないと気がつかないということは、私はそれを意識的にやってたわけじゃないってことだよね。うーん、「演劇、何年やってるの?」って声が聞こえてきそうです。


03/07/2007(水)

休演日あけの今日は、マチソワ。12時集合。2つほど変更箇所があり、段取りを確認する。

昼公演後、思いのほか身体がぐったりと疲れて、立ち上がれないくらいだった。村井さんに腕とか背中とか揉んでもらって、佐山さんからロイヒツボ膏もらって、なんとか復活。

夜公演、疲れているはずだけど、昼のようには手がふるえたり足がガクガクしたりしなかった。人間の身体って、慣れるのね。仕事で北京に行っていた、いえの人が、空港から直行で見に来てくれた。とても楽しんでもらえたようで、嬉しい。

アフタートークは多田淳之介と、三条会の関美能留さん。演出家二人のトークというのも、また面白いもんだなと思った。

最近だいたい終電で帰宅してるんだけど、きょうはいえの人と一緒に、ロマンスカーのあるうちに帰る。駅前のデニーズ、昨年秋から午前2時閉店になっちゃって、夜中行くところがなくて不便なんだけど、ぎりぎりラストオーダーの時間の前に入れて、ちょっとなんか食べたりして、たくさん話をした。


03/06/2007(火)

休演日。あれこれメール書いたりしてたら午後も遅くなってしまい、きょうの第1食を食べにファミレスに行き、お休みだから昼間からビール飲みたいけどいかんせんあまりに空腹で、「食事と一緒に持ってきてください」と言ってビールを注文。

夜、長いこと留守にしていた友と、二人で飲む。彼女の公演のこととか、東京デスロックのこととか、とりとめのないこととか、ぶっちゃけた話とか。


03/05/2007(月)

午前中、あなざ事情団の仕事で出掛ける。その後デスロックの集合時間まで余裕があり、小竹向原のカフェで食事。稽古中は、ご飯を炊いたり、劇場のキッチンでちょっとしたおかずを作ったり、けっこう健康的な食生活だったが、本番に入るとそうそう時間もなくて、出来合いのお弁当なんかの食事が多くなってしまっていた。久しぶりにゆっくりと、それも玄米ご飯やひじき、魚の煮付けなど、身体によさそうなものを食べた。

デスロックは、きょうで5ステージめ。きょうも、稽古してからお客さまをお迎えする。雨模様でしかも急に気温があがった一日だったせいか、舞台上は少し暑いくらいだった。


03/04/2007(日)

きょうはマチネのみ。集合して、掃除とか舞台の準備をした後、おととい演出のかわったシーンをまた稽古。私がなかなかうまくできないんだ。しなやかに軽やかに変化に対応していきたいのになー。

きょうの公演には、思いがけない懐かしい人が遠くから見に来てくれて、嬉しかった。いきなりだったからおどろいた。

終演後少しだらだらビールなど飲んで、8時半には帰宅。こんなに早く家に帰ったのは久しぶりで、何をどうしていいのかわからない。あなざ事情団の事務仕事をして、洗濯をして、さてその後はゆっくりお風呂に入ろうかそれとも近所のファミレスにご飯を食べに行こうか、書かなきゃいけない手紙はいつどこで書こうか、ぼんやりと考えながらパソコンの前に座っている。


03/03/2007(土)

きのう新しいのにかえたばかりのコンタクトを片目、なくす。ま、2週間使い捨てのだけど。

2日めのきょうは、昼夜公演。昼公演の前、さらに稽古。

衣裳のネックレスをなくして騒ぐ。佐山さんから代わりのものを借りる。本番の終わった後、さっきも「きっとここにあるはず」と探したところを、もう一度落ちついて探してみたら、あった。本番前の準備の時間配分をまちがってパニック気味だったようだ。というか、たぶん気持ちが、だれかかなにかにちょっと甘えていたんだと思う。反省。

夜公演のあと、青年団演出部の演出家6人が揃ってアフタートーク。みんな勝手で、みんな変。そしてキャラが面白い。演出家ってそういう人たちだと思う。スタッフとキャストを自分の思う方向に動かしていくには、そういう資質が必要なんだと思う。

いままでウェブの日記にどのくらい「反省」って書いたかと思って検索してみたら、きょうのも入れて38件あった。反省してばっかだ。6年半で38回というのは、多いのか少ないのかちょっとよくわかんないけど、反省してもそれ直さなかったらダメなんだ。などと気になる。弱気。こういうときはもう寝て明日起きるに限る。


03/02/2007(金)

『東京デスロックのアトリエ公演 unlock#1』、本日、初日を迎える。

12時集合。まず、装置的なことの段取り確認。俳優で参加してるけど舞台装置の経験と技術の豊富なクマが、テキパキと手順を決めていく。3時の予定が30分押して、ゲネプロ開始。特にアクシデント等なく、無事終了。一休みして、いくつかのシーンを稽古して、初日本番。

アトリエ公演です、この場所でじっくり作りました、私たちのアトリエへようこそ。そういう感じを、お客さまに味わっていただけたのではないだろうか。


03/01/2007(木)

うわー、2月終わって、きょうから3月だった。ちょっと手が回らないので、しばらく2月の日記のお尻に書かせてもらいます。(移動しました。3月13日記す)

1時集合。みんなで美術を仕上げる。4時から、照明を決めながら、場当たり。夜、通し稽古。帰りの電車の中で、明日の朝のロマンスカーを予約。最近、行きはロマンスカーに乗っている。ぜいたくだけど、確実に座れて新宿まで30分。車中の時間を有効に使えるので、こういう忙しいときは便利。交通費として請求はできないけどね。


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