私は、2001年の8月に、北九州の劇団飛ぶ劇場の公演ロケット発射せり。に、客演として招いていただきました。稽古や本番のいろんなことは、『ロケット発射せり。』日記に書きましたのでそちらをご覧いただければと思いますが、北九州、福岡、東京と公演し、2カ月いっしょに芝居を作ってきたみんなともう今夜でお別れだというときに、飛ぶ劇場のみなさんがキルターである私にくださったのが、布に書いた一人ひとりからのメッセージでした。そのときの私の日記の記述を、ここに引用します。(8月26日)
バラシの後、5Fの稽古場で打ち上げ。もう一人の客演の人にあげる寄せ書きの色紙が用意されているのは知っていた(私も書いた)ので、私の分も色紙と思っていたら、キルターの私のためには一人一枚ずつ布にメッセージを書いてくれていた!そういった署名を集めて1枚のキルトに仕上げたのをフレンドシップキルトとかシグネチャーキルト、メモリーキルトとかいうんだけど、そんなキルトはけっこう私のあこがれで、いつかだれかに作ってあげたいな、いつかいつか自分も持てたらいいなと思ってたんだけど、最初のフレンドシップキルトは、これを使って自分用に作ることになるんだと思ったら、すごく嬉しくて、もうもうぽろぽろぽろぽろ泣けてきた。各自が書いたブロックのほか、「飛ぶ劇場」、「ロケット発射せり。」というブロック、それから、ボーダーに使っている赤紫と藤紫に五弁の花が散らばってる布をいただきました。この布は、ロケット発射せり。の舞台装置として天井に吊られていた赤い花のようなもののイメージだそうです。
ロケット発射せり。の舞台で使った椅子の縁取り布のあまりなんかももらってきてあったので、それと、手持ちの布を合わせて、シグネチャーブロックの周りをログキャビン状に囲んでいきました。ブロックを並べて見、並べかえて見、布を足してまた並べて見、という感じで、作りながらデザインしていきました。もらった花柄の布は、花のところと地模様のところと分けて使うことにしました。ボーダー(一番外側の額縁状の部分)を見ていただいたら、つぎはぎつぎはぎして使っていることがおわかりいただけると思います。
裏布も、去年友だちからもらった広幅の布を使ったので、新しく買ったのは中に挟むキルト綿と、バインディングの布だけでした。バインディング布は、「ストライプをバイアス(斜め)使いにしたい」、「カラフルな原色系がいい」と思って探していたらぴったりのものが見つかり、しかもセールで30%オフだったのでラッキーでした。
(2001年12月)